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中学受験の過去問はなぜ11月から始めるべき?対策と取り組み方の完全ガイド

中学受験において過去問演習は欠かせません。

しかし、取り組む時期や進め方を間違えると、効果を最大限に発揮できません。

本記事では、過去問を11月から始めるべき理由や、効率的な取り組み方を徹底解説します。

これを読めば、過去問演習の意義と合格への道筋がクリアになります!

この手法は、早稲田アカデミーに通塾時に当時の塾長に教えていただいた志望校合格への秘訣でもあります。

過去問の入手方法って?

中学受験過去問

基本的には、声の教育社から出版されている過去問を購入します。


しかし、ベテラン家庭教師などは、教え子が受けてきた試験問題のコピーをとってファイリングしているものです。

実際に使われたフォーマットですから、本番がイメージしやすいでしょう。

コピーをとらせてもらって挑戦してみてください。

過去問をやり始める時期・正答率・取り組み方


過去問に取りかかる時期や、正答率、取り組み方について紹介します。

志望校の過去問は十一月

東邦中学

志望校の過去問は十一月

過去問は、一般的には秋から始めるパターンが多いようです。

しかし、あまり早く始めると実力がつく前に受けることになり逆効果もケースもあります。

志望校の過去問は十一月からでも大丈夫です。

早稲田アカデミーなどの三大塾の場合、難関校の出題傾向を押さえた問題に早いうちから対策された授業を行っています。

しかし、九月の段階では全単元を終了してないため、過去問を解く実力が固まりきっていないケースがあります(個人差はあります)。

ある程度解けるだけの学力を固めることを優先したほうが効率的でしょう。

ただし、子供が受験に楽観的で気が抜けてしまっている場合、現状を認識させるため、古い過去問をやらせてみるのも手です。

悲観的になりやすい子供には、早い時期に過去問をやらせることは逆効果になります。

この時期からよい点数をとれる子供はほぼいないので、結果を見て自信を喪失してしまうのは避けたいところです。

初めて過去問をやったときの正答率はどのぐらい?

11月に過去問に初めてやったときの正答率は合格ラインか、少し足りないくらいの実力になっています。

最低でも三割はとりたいところです。もちろん、志望校によって平均点は異なるので一概には言えません。

志望校の合格ラインを基準にして考え、半分に達していない場合は気を引き締めたほうがよいです。

そこから受かるかどうかは、本人がどれだけ無駄なく追い上げられるかにかかっています。

模試の合格率とあわせて、受かる見込みがどのぐらいあるのかを塾や家庭教師に相談することになります。

過去問が合格ラインの半分以下しか解けなくても、模試の志望校判定が40%以上なら可能性はあります。

志望校判定がそれより低い場合も諦める必要はありませんが、併願校の見直しをして、「全落ち」を避けられるようする必要があります。

過去問はどこから始めるべき?

過去問は、基本的には新しいものから始めて、徐々に年度を遡っていくやり方をとります。

難関校では、試験の問題の傾向が変わる場合がありますので、「昨年度の問題で実力試し」するのが最善です。

早稲田アカデミーなどの三大塾の場合、直前に試験問題に出る可能性の高い問題を先生が予想してくれます。

実際にその単元の問題が出題され、その問題は安心して回答することができました。

過去問を始めるにあたっての注意点

できるだけ受験本番と同じ環境を整えます。

制限時間を当日と同じように設定し、タイマーをかけておきましょう。

よく過去問をゆっくりと時間をかけて解く子供がいますが、このやり方では、当然ながら本番の結果とは大きな開きが出てしまいます。

受験時と同じようにコピーをとって臨むとより良いでしょう。本番がイメージしやすくなります。

解き終わったら、できれば親が丸付けをしてください。

国語は特に採点基準がわかりづらいため、親が解答をよく読み込み、減点ポイントを指摘してあげてください。

また、自信のない子供は先に解答をみてしまうことがあります。

だいたい、本人には意識はあまりなく、「少し参考にした」程度の認識です。

悪気なく点数を底上げしてしまって実力がつかめなくなると困るので、過去問の解答は親の管理下に置きましょう。

過去問に限った話ではありませんが、過去問の答えはノートにまとめ日付を書きこんで直しをします。

早稲田アカデミーの場合は、これを先生に提出をし進捗状況を管理していました。

そして、間違いの多い単元やわからない問題を解説してくれます。

過去問はどのぐらいやり込む必要があるの?


過去問はどの程度のやり込みが必要なのでしょうか。

超難関校かそうでないかによって何周やるかは違ってくる

御三家レベルの超難関校を受けるのであれば、第一志望校の過去問は二周しましょう。

直しをして、その単元の問題が解けるようになっているか、しっかりと確認します。

第三志望から始めて、第二志望、第一志望の過去問と順番に取り組みます。

実際の試験問題を見るとわかりますが、第一志望の超難関校や難関校と中堅校以下の学校の試験問題が大きく違うからです。

難関校を目指す子供のとっては、すべり止めの学校の試験問題はとても簡単に感じます。

なので第三、第二志望の過去問は、一回解けば十分です。

しかし、この「一回だけ」は「解きっぱなしでよい」という意味ではありません。

間違えた問題は解けるようになるまで何度でもやり直してください。

実際、「解けなかった」と言ってそのまま投げ出してしまうケース、「そこそこ解けた」と言って満足してしまう子供は多いです。

成績が上がりにくい子供は、やったことだけで満足してしまい「しっかり直しをしない」傾向があります。

まずは解説を読みながら間違えた問題を解き直し、その後、少し期間を置いてからミスを解きなおししましょう。

ミスした問題の横に日付を書き込んでおくとよいです。

自力で解けるようになるまで繰り返し挑むことをおすすめします。

その上で、昨年もしくは一昨年の問題に再度臨んでみてください。

ミスを除く基本的なやり込みは一周でよいですが、再度の実力試しも必要です。きっとグンと点数が伸びるはずです。

超難関校それ以外
第一志望校二周一周
第一志望過去三年分過去三年分
第二志望以下過去二年分過去二年分

不得意な単元が判明したら、どうやって勉強する?

受験問題は毎年異なりますが、算数の平面図形や立体図形のようにほぼ毎年出題される問題もあります。

過去問をやってみて、「この単元が苦手だけど、頻出だしなんとか克服しないと!」と気づいたときどうすればよいのでしょうか。

基本的には今までの問題集でその単元を完璧になるまで周回することが大切です。

受験勉強で成績が上がりにくい子供の中には「一回解いたから当日も解ける」と勘違いしているケースが多いです。

本当に自力で解けるのか確かめて、テスト当日同じ問題が出たら得点できると確信できるまで何度もやり直してください。

そして、わからない単元は塾の先生にわかるまで教えてもらうこと。

これがとても大切です。

この時期にやってはいけないのが、不得意な単元を克服するために新しいテキストを買ってくることです。

この時期から新しいテキストに手をつける余裕が子供にあるでしょうか。

だいたいの子供は優先順位がわからなくなって混乱し逆効果になってしまいます。

問題集は増やさないというのが大原則です。

中堅以下の学校の場合、過去問を通して問題集の絞り込みを

志望校に合わせた指導を家庭教師にお願いしている場合は別ですが、大手中学受験塾の問題集を使っていると、実際の受験問題のレベルより問題集のほうが難しいという現象が起こり得ます。

中堅以下の学校は難関校に比べれば全体的に問題が易しいからです。

加えて、中堅以下の学校の場合、難しい問題はある程度「捨て問」に回して基本的な問題を確実に解くようにすれば合格点が達成できます。

過去問で傾向がつかめたら、塾の問題集の基本・応用・発展のうちどのレベルまでを解く力が求められているかを見極めましょう。

問題の絞り込みが必要です。

過去問は冬に入ってからの結果が大事


いよいよ受験本番間近の冬、過去問はどのぐらいできていればよいのでしょうか。

一月の時点で合格ライン達成を

その子の学力レベルにもよりますが、だいたい十二月中に合格ラインの七割以上、一月中に合格ラインに届くことを目安にしてください。

もちろん、それより早い時期に達成できていたほうが理想的です。しかし、実際にはギリギリの滑り込みになる子供が多くいます。

一月になっても、合格ラインに届かない子供もいるでしょう。そういう場合、親が喝を入れても残念ながら逆効果になりがちです。

時間がないことを前提に、どういった問題が解けたら合格できるかを塾や家庭教師とともに分析し対策を考えます。

子供に「解けそうだった問題はどこか」「タイムロスした問題はどこか」をヒアリングして、問題集にわかるようマークをつけておきましょう。

過去問では合格ラインに届いているのに、模試の結果が悪い

過去問で合格ラインに届いていれば、模試の結果が悪くても気にする必要はあまりありません。

模試はあくまで一般的な問題を採用しています。学校ごとに出題傾向は違いますから、「志望校の問題は得意だけれど模試の問題は苦手」という事態も起こり得るのです。受かりやすいのはもちろん、志望校の問題が得意な子供のほうですから心配いりません。
模試の合格率が本番直前で、40%程度にもかかわらず合格していく子供はたくさんいます。

もちろん、過去問や模試が合格ラインに届いていない場合でも、当日得意な問題が出る可能性もありますし、最後まであきらめない姿勢が大切です。

実際、過去問が合格ラインにギリギリ届いていなくて、模試の結果も20%だったとしても受かることはできます。

対策としては、過去問の解きなおしをしっかりやって「今年はこの単元が出そう」という予測を先生と立てて、最後は予測した範囲を集中して勉強していました。

どのレベルを捨て問に回すかの話し合いもかなり力を入れていました。

受験直前に合格ライン。でも油断は禁物

「過去問が合格ラインに届いていて模試の判定が80%」という子供であっても、油断は禁物です。

結果が順調な子供ほど、受験直前に失速します。

「受かるから大丈夫」と自信を持っていた友人が、最後の追い上げ時期に気が緩るんだのか、第一志望に不合格ということがありました。

歴代の過去問がどれも合格ラインに届いているような子供は、受かる可能性が高くなります。

しかし、当日の問題に限って苦手単元に集中した出題という事態もあり得なくはありません。

最後の最後まで自分が苦手とする問題を一問でも多くクリアしてください。

秋の時点では過去問の合格ラインに届かなくても大丈夫


秋の時点で、合格ラインに届いている子は少数です。

合格ラインの半分以下だとかなり追い上げなければ厳しいですが、それより上であれば受かる可能性は十分にあります。

家庭によっては夏休みの段階から過去問をやらせるところもあるでしょう。

夏からやる際の注意点は、勉強が仕上がっていないため低い点数しかとれないことがあります。

これで、自信を失い最後の追い込みで失速するなんてリスクもあります。

悪い結果が出ても、気合を入れられる子供の場合は大丈夫です。

しかし、現実を突きつけられてやる気を失う子供もいるので、そこはフォローが必要となります。

十二月中までに合格ラインの七割以上、一月中に合格ラインに届くことが目標です。

届かなかったとしても諦めないで、最後まで苦手単元の克服に努めましょう。

12月以降から1月で学力はグンと伸びます。

最後までしっかりやり抜くことが大切です。

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