中学受験は、学校によって入試日がバラバラ。そのうえ、同じ学校でも複数回入試を実施するケースが多く、初めて受験する家庭にとって「どうやって日程を組めばいいの?」と悩むことも多いですよね。
今回は、首都圏の中学受験における入試日程の全体像と、実際に役立つ併願スケジュールの組み方を、具体例を交えながら分かりやすく解説します!
学校偏差値一覧を見ると受験日で2月1日と2月3日に同じ学校の名前が載っています。
しかも偏差値が違う。
普通、意味わかりませんよね。
中学受験は、入試日を複数回設定している学校が多いのが特徴です。
つまり、志望校の優先順位に応じた入試日程の組み方が大切になります。
複数回入試を利用して上手な併願スケジュールを立てましょう。
事前の準備が大切です!
首都圏の中学受験は埼玉からスタートする
首都圏では、私学協会が「入試解禁日」を定めており、各都県でスタート日が異なります。
埼玉県:1月10日〜
千葉県:1月20日〜
東京・神奈川:2月1日〜
このため、埼玉や千葉の学校を“お試し受験”として利用する家庭が多く、2月1日の東京入試が本番となります。
中学受験の入試スケジュール〈首都圏の流れ〉
- 埼玉県:1月10日スタート
- 千葉県:1月20日スタート
- 東京・神奈川:2月1日スタート
この順序を活かして、「お試し受験」「すべり止め」「本命チャレンジ」と段階的に進めるのが王道です。
中学受験の併願スケジュールはどう組む?
中学受験は1人で平均5校前後を受験します。併願には次の4種類があります。
1. 第一志望校(本命)
子どもが最も行きたい学校。本命校は2月1日に集中しています。
2. 第二志望校(実力校・中堅校)
第一志望に届かなくても満足して通える学校。最近は中堅校の人気上昇により難化傾向も。
3. 安全校(すべり止め)
偏差値で5ポイント以上下の学校。万が一の備えとして必須。
4. お試し校(埼玉・千葉の1月受験校)
本番の予行練習として受験。栄東や開智、市川などが定番。
【例】千葉御三家を狙う併願スケジュール
日程 | 学校 | 内容 |
---|---|---|
1月10日 | 栄東(A東大) | お試し・実力測定 |
1月20日 | 市川(午前) | 本命候補 |
1月20日 | 昭和秀英(午後) | 併願パターン |
1月21日 | 東邦大東邦 | 千葉御三家 |
1月22日 | 渋谷幕張 | 最難関校 |
2月1日 | 青稜など | 東京のすべり止め |
複数回入試を活用した作戦の立て方
- 1回目の方が合格しやすい
- 不合格→2回目入試にシフトして再挑戦も可
- 後半になるほどレベルが上がる傾向あり
併願スケジュールの注意点とアドバイス
- 本番前に1校は合格校を確保しておく
- 複数回入試の優遇措置をチェック
- 急な変更に備えて出願日・出願方法を確認
中学受験の入試日程を決める際のポイント
1月受験で「入試本番」を経験しておく
中学受験は人生に一度きり。みんなが初めての経験です。
今まで数年間かけて積み重ねてきた努力は、本番当日の1発勝負で明暗が分かれます。
緊張するし、体調も万全とは限りません。
失敗をしないよう、お試し受験をしておくと安心です。
入試前日の過ごし方、本番当日の持ち物や服装、電車での移動、会場の雰囲気、受験票の扱い、試験の緊張感など、本命校の受験の前に一度経験しておくと安心です。
余計な不安なしで、2月の本番を迎えるのが最適です。
埼玉・千葉の学校が本命の人も、第一志望校の前に一度入試を受けておくことをオススメします。
第一志望校を受ける前にひとつは合格をとっておく
できることなら、本命校受験の前に合格が欲しいです。
連敗続きで「どこにも受からなかったらどうしよう」という不安定な気持ちで本命校に臨みたくないですよね。
事前に確実性の高い安全校を受験しておくといいと思います。
どんなレベルの学校でも「合格した」という経験はとてつもなく大きな自信と勢いを生みます。
合格をゲットして、余裕を持って本番に挑みましょう!
複数回入試がある学校は1回目の方が合格しやすい
複数回受験は2回目、3回目と後半になるにつれて難度が上がっていく傾向にあります。
本命受験で不合格だった子供が、第二志望校、第三志望校を受験するからと合格者数が少なくなるからです。
この事実を理解した上で、日程を組みましょう。
3回目、4回目なんかはグッと受験者の偏差値が上がり、かなりの狭き門となります。
安易に「この学校は3回目に受ければいいや」と考えるのは危険です。
また、複数回受験をすると優遇措置が受けられる学校もあります。
合否結果によって受験校を変える作戦を立てておく
受験する全ての学校に対して、合格できた場合と不合格だった場合をシミュレーションしておく必要があります。
・大丈夫だろうと思っていた安全校が不合格だった場合、さらに難度の低い安全校に変更する
・実力相応校が不合格だった場合、チャレンジ校を止めてその学校の2回目入試に変更する
など、いろいろなパターンが想定されます。
慌てず対応できるよう、事前に家族で認識を揃えておく、急な変更の場合に出願が間に合うかなども調べて準備しておくと良いですね。
まとめ|受験スケジュールを制する者が合格を制す!
併願スケジュールは合格への戦略そのもの。情報を整理して、最適な受験日程を組むことが成功の第一歩です。
第一志望以外の学校でも、楽しい学生生活が待っているかもしれません。最後は「縁」を信じて、前向きに受験に挑みましょう!